脂肪燃焼サプリ、いわゆるファットバーン系。僕は昔、これを売る側にいました。そして正直に書きますが、本気で効くと思って売っていました。この記事は、その頃の自分の話です。元々は大学で骨折予防(脊椎の応力解析)を研究していた立場から、なぜ「効いている」と感じてしまうのかも含めて書きます。
【この記事で分かること】
・ジムで脂肪燃焼サプリが売られている仕組み(悪意はない)
・売っていた僕が「効く」と信じていた理由
・痩せた人が痩せた、本当の原因
・ジムでサプリを勧められた時の考え方
脂肪燃焼サプリを、僕は売る側にいました
前に勤めていたジムでは、会社が作ったオリジナルの脂肪燃焼サプリを扱っていました。4錠飲むタイプで、一人5000円くらい。糖質カットのサプリと、セットで勧める形です。
先に書いておきます。売るのは必須ではありませんでした。ノルマで詰められたわけでも、無理やり買わせたわけでもない。ただ、毎月「誰が何個売ったか」のランキングは出ます。
これも、会社として悪いことだとは思っていません。売れた数を貼り出して競わせるのは、普通の会社がやっていることです。
10時間の全体会議のうち、1時間がこのサプリの時間だった
全体会議は、全部で10時間ありました。そのうちまるまる1時間が、このサプリのための時間です。
中身は2つ。この商品がいかに良いかのプレゼンと、売るためのワークショップ——どう説明すれば伝わるかを、実際に練習する時間です。
これ、営業と一緒です。そして悪いことだとは思っていません。仕事なら普通のこと。良いと思っている商品を、伝わる形で届ける練習をする。会社としては、まっとうです。
ただ——10時間かけて全社員を集める会議の、まるまる1時間です。それだけの本気度で「これは良い商品だ」と説明される。その場にいた僕がどうなったかというと。
盲信しました。
「効いた」の手柄は、サプリのものじゃなかった
ぶっちゃけ、効くと思って売っていました。売る時に、嘘をついている感覚はゼロです。
では実際どうだったか。変わりません。
痩せた人は、もちろんいました。でもその人たちは、食事指導をちゃんと受けていた人です。食事を変えたから、痩せた。——でも、その隣にはサプリが置いてあります。だから手柄が、サプリの側に乗るんです。
リピートするのは、効いているからでは?
ここがやっかいなところで、リピートはします。効いていないのに、続くんです。
理由は単純で、実際に痩せているから。痩せた事実があるうちは、やめる理由が見つかりません。お客さんも「これのおかげかも」と思うし、売った僕も「やっぱり効くんだ」と思う。両側で、同時に確信が育ちます。
「効く」という感覚は、こうやって作られます。誰も嘘をついていないのに、です。
レビューでよく見る「汗をかくようになった」も、同じ形です。汗は体を冷やすために出るもので、脂肪が減った証拠にはなりません(汗をかくと痩せる?の記事に書きました)。
こういう商品です
僕が売っていたのは会社のオリジナル品なので、今は買えません。ただ、市販のものもだいたい中身は同じです。どんなものか分からないと話が始まらないので、代表的なものを置いておきます。——見て、買わずに帰ってきてください。
※本ページはアフィリエイトリンクを含みます。紹介は松本の判断によるもので、報酬の有無で内容は変えていません。
中身を見ると、主役はL-カルニチンとコエンザイムQ10。この2つが何をしている物質なのかは、それぞれ別の記事に書きました。L-カルニチンは脂肪を燃やす物質ではなく、運ぶトラックである話(僕は1年飲んでやめました)と、コエンザイムQ10の選び方です。
成分が嘘なのではありません。ちゃんと体の中で働いている物質です。ただ、足りているものを足しても、増えません。そこが、広告と体の中の話がすれ違っている場所です。
ジムでサプリを勧められたら、どう考えればいい?
まず知っておいてほしいのは、勧めている人は、たいてい嘘をついていないということです。本気で良いと思っています。僕がそうだったので。
だから疑うべきなのは、目の前の人の誠実さではありません。見るのは、ここです。
その人は、「これは要らない」と言える場所にいますか?
言えない場所にいるなら、それは人柄の問題ではなく、立っている場所の問題です。あと、判断材料をひとつ。そのサプリと一緒に、食事の話をされていますか。食事の話が先に来ているなら、その人はたぶん信用していい。痩せさせているのは、いつも食事と運動の方だからです。
個人だからこそ、言えることがある
会社が悪いという話をしたいのではありません。良いと信じた商品を、伝わる形で売る。仕組みとしては、まっとうです。
ただ——その中にいると、「これは要らないです」とは言えない。言う場所が、そもそも無いんです。
僕は今、個人でやっています。だから書けます。個人だからこそ、言えることがある。
脂肪燃焼サプリの記事が世の中に溢れているのは、売る側に得があるからです。「要らない」と書いても、誰も得をしない。だから、誰も書かないだけです。
【今日の結論】
・僕は脂肪燃焼サプリを売っていた。盲信していた
・痩せた人が痩せたのは食事指導を受けていたから。手柄がサプリに乗っていただけ
・効いていなくてもリピートはする(痩せている事実があるから)
・勧めてくる人は、たいてい嘘をついていない。見るべきは「要らないと言える場所にいるか」
・食事の話が先に来る人は、信用していい
身体は「イメージ」ではなく、仕組みで考える
サプリを覚えるより、「なぜ効いたと感じたのか」を分解できる方が強い。効果があったのか、隣で起きていたことの手柄が乗っただけなのか。この見方が身につくと、サプリに限らず、いろんな買い物で騙されなくなります。これが「運動的IQ」です。あわせて、L-カルニチンを1年飲んでやめた話と、糖質カットサプリは要りません、カフェインは錠剤で摂らなくていいも同じ棚の話です。栃木県小山市のパーソナルジム PUTTERS では、機械や気合いに頼らず「自分で動いて、日常で使える体」を作る指導をしています。体験・ご相談はお気軽に。
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※本記事は筆者個人の体験・感想をまとめたものです。特定の企業・商品・個人を批判する意図はなく、社名・商品名も伏せています。サプリの体感はすべて筆者1人の感想であり、効果を保証・否定するものではありません。
※持病のある方・治療中の方・妊娠中の方は、サプリの利用について必ず主治医の指示に従ってください。

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