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体幹トレをやっているのに、効いている感じがしない。お腹が辛くならず、腰ばかりくる。
パーソナルトレーニングの現場でよく聞く話です。原因は種目でもフォームでもないことが多いです。息を止めていることです。
同じ種目でも、息を止めるか、吐きながらやるかで、効く場所が変わります。
まず、やってみてください
読みながらできます。
四つん這いになります。右手と左足をくっつけて、ゆっくり伸ばします。
1回目は、くっつけた時に息を吸って、止めたまま真っ直ぐ伸ばしてください。この感覚を覚えておいてください。
2回目は、同じようにくっつけた時に息を吸って、今度は吐きながら伸ばします。
何か違いがありましたか。同じ種目で、同じ動きです。変えたのは呼吸だけです。この種目をダイアゴナルといいます。
息を止めると、お腹が固まります
息を止めると、お腹が固まります。息を吐くと、止めた時ほどは固まりません。

このお腹が固まる状態を、腹圧が入る、といいます。
腹圧って、入れるか入れないかじゃないんですか?
ここが勘違いされやすいところです。腹圧はスイッチのように言われますが、呼吸をしている時もゼロではありません。強いか、弱いかの違いです。
この記事では、吐いた方が腹圧が弱い、止めた方が腹圧が強い、という認識で読み進めてください。
腹圧は、大きな力を出すためにあります
腹圧を高めてお腹を固めると、胸・背中・足といった大きい筋肉が使いやすくなります。

スポーツをやっている人は実感があるかもしれません。野球のスイング、サッカーのキック。大きな動作の前は、みんな呼吸を止めています。
さっきのダイアゴナルも同じです。息を止めて腕と足を伸ばした時、お尻とか肩甲骨って意識しやすかったと思います。体幹が安定するので、大きい筋肉が力を出せるからです。

逆を言うと、どうなりますか?
息を吐いて腹圧を弱めると、大きい筋肉が使いにくくなります。だから体の奥にある筋肉の役割が大きくなります。
「どこで支えているか分からない」が正解
息を吐きながらやった時、どこで体を支えているか分からなかった人がいると思います。お尻でもないし、肩はちょっと入ってそうだけど、お腹な気がする。
それが正解です。
支えているのは、腹横筋と多裂筋という筋肉です。これは覚えなくて大丈夫です。腹横筋はお腹の奥の方、多裂筋は背骨の奥の方、くらいで十分です。

意識できないのに、鍛えられるんですか?
この2つの特徴は、トレーニング中にほぼ意識できないことです。そういう性質の筋肉です。だから「なんとなく体幹が辛い」が正解になります。
意識できないのは、鍛えられないという意味ではありません。大きい筋肉が働けない状況を作れば、勝手に働きます。それが息を吐きながらやる理由です。
じゃあ、どっちが正解なのか
どっちも正解です。目的によって変わります。
息を止めて腕と足を伸ばす場合は、腹圧を高めて手と足に力を伝える練習になります。スポーツで強い力を出したい、重いものを持ちたい。そういう練習です。
この記事を読んでいる人には、どっちを勧めますか?
吐きながらです。理由があります。
そもそも世の中には、腹圧を前提としたトレーニングが多いです。腹圧に頼りすぎると、インナーを鍛えるチャンスが減ってしまいます。だからこそ、あえて腹圧を弱めてインナーを刺激する種目を、1個くらいやっておきたいんです。
これで合っているのか
やってみて、最初に思う疑問があると思います。インナーは意識できないと読んだばかりですから、当然です。
答えを言います。まず、お腹が辛ければOKです。
やってはいけない動きはありますか?
エラー動作が2つあります。
上半身は、腕を伸ばした時に肋骨が上に上がってはいけません。そんなことを言われても分かりませんよね。でも簡単な見分け方があります。腰です。肋骨が上に上がると、腰が反ります。だから腰に力を感じたらNGです。
下半身は、足を伸ばした時に骨盤が前に倒れてはいけません。見分け方は同じで、骨盤が前に倒れると腰が反ります。

いろいろ言いましたが、NGは1箇所です。上半身も下半身も、腰に力を感じたらNGです。
最後に、通しでやりましょう
四つん這いになって、右手と左足をくっつけて、息を吐きながら腕と足を伸ばします。
同じ対角線上を10回やったら、反対をやってみましょう。17,000セッションやってきた感覚ですが、右利きの人は左手と右足が苦手な人が多いです。
一日、左右10回ずつ。これだけです。
まとめ
今回はダイアゴナル1種目で紹介しましたが、本当は全種目で、腹圧がいるのか・いらないのかという判断が必要です。
腕と足を両方動かしましたが、腕だけ、足だけのように動かすと、エラーが見つけやすくなります。苦手な可動域も分かります。見つけた上で、それ以上やらないようにやってみてください。
プランクでお腹より腕が疲れる方は、プランクで腕ばかり疲れる本当の理由も合わせてどうぞ。支える場所の話は共通しています。
動画で見る(実技つき)
ダイアゴナルの実技、呼吸の矢印、腹横筋と多裂筋の位置、エラー動作の図は動画で見られます。
身体は筋肉ではなく、物理現象として読み解く。これが「運動的IQ」です。身体の使い方を、どの動画から見ても学べる運動の教科書を、数年かけて作っています。
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