運動しているのに体が変わらない。年々、体が動かしにくくなっている——。じつは、その原因は、赤ちゃんの頃はできていた「体の使い方」を忘れて、大きい筋肉でごまかしているからだったりします。元々は大学で骨折予防(脊椎の応力解析)を研究していた立場から、体を「筋肉」ではなく「力の流れ」で正直に解説します。名前は覚えなくて大丈夫、”流れ”だけ持ち帰ってください。
体幹を鍛えてるつもりなのに、お腹がぜんぜん引き締まらなくて…
じつは、体幹の土台になる筋肉が眠ってるんです。カギは前鋸筋(ぜんきょきん)。赤ちゃんは、これを使えてます。
・運動してるのに、体が変わらない
・体幹トレやプランクが、効いてる気がしない
・年々、体が動かしにくくなってきた
この記事を読む方は、こんな事を気にしているのではないでしょうか。先に結論を言うと、体幹の土台は「前鋸筋」という、肩甲骨を支える筋肉です。ここが眠っていると、プランクもお腹も、うまくアプローチできません。そしてこの筋肉、じつは赤ちゃんが一番上手に使っています。
【この記事で分かる事】
・大人が体の使い方を「忘れる」仕組み
・体幹の土台になる筋肉「前鋸筋」の話
・プランクやお腹の運動が効かない理由
大人は、なぜ体の使い方を忘れるのか?
大人は体の使い方を忘れると、それを大きい筋肉でカバーしようとします。広背筋で引く、大胸筋で固める、腕で頑張る、腰を反って持ち上げる——。本来使いたい細かい筋肉を飛ばして、大きい筋肉で代償してしまうんです。運動しているのに変わらないのは、これが理由。
でも赤ちゃんは、まだ大人ほど複雑な代償をしません。だから赤ちゃんの動き——たとえばズリバイ(お腹をつけて前に進む動き)を見ると、大人が忘れた「本来の使い方」がそのまま残っています。トレーニングとは、新しい動きを覚えることじゃなく、赤ちゃんの頃にできていた動きを、もう一度思い出すことなんです。
体幹の土台「前鋸筋」って、どんな筋肉?
大人が忘れて、赤ちゃんが使える筋肉。それが前鋸筋です。聞き馴染みがないと思いますが、今日1個だけ覚えて帰ってください。前鋸筋は、肩甲骨を肋骨に貼りつけるように支える筋肉です。赤ちゃんはこれを使って、肩甲骨を胸郭(ろっ骨のかご)の上に乗せたまま、腕の力を体幹に伝えています。
自分の前鋸筋が使えているか、チェックできる?
できます。肘をついて、お腹を床につける(プランクを始める姿勢)。その状態で、肘で床を押してみてください。前鋸筋が上手な人は、肩が前に出て、肩甲骨が動くのが分かります。逆に、背中が一枚岩みたいで、何も感じない人は、前鋸筋がうまく使えていない可能性があります。
プランクやお腹が効かないのは、なぜ?
じつは体幹トレーニングの代表・プランクでも、この前鋸筋を使います。私は指導のとき「腕の力を抜いてください」と言うのですが、そうすると「どうすればいいの?」と返ってくる。プランクで上半身を支える主役が、前鋸筋だからです。つまり、体幹を強くしたい人・お腹を引き締めたい人も、前鋸筋の動かし方が必須スキルになります。
赤ちゃんのズリバイがすごいのは、もう一つ。お腹の回旋です。右手を前に出すとき、左の脇腹が締まる。肩甲骨(前鋸筋)で支えて、骨盤でひねる——これが体幹の回旋です。この2つが同時に起きているから、ズリバイは高度。ちなみに私はトレーニング歴12年ですが、ズリバイだけなら、赤ちゃんの方が上手です。
まとめ|前鋸筋は「ぜんぶの土台」
【今日の結論】
・大人は忘れた動きを大きい筋肉で代償してしまう
・体幹の土台は「前鋸筋」=肩甲骨を肋骨に貼りつける筋肉
・プランクもお腹も、前鋸筋が土台。覚えるんじゃなく”思い出す”
肩甲骨を支える筋肉は17個ありますが、私がまず前鋸筋から教えるのは、前鋸筋がないと、体幹も、ぽっこりお腹も、ウエストを細くするのもアプローチしにくいから。ぜんぶの土台なんです。でも安心してください。全員、赤ちゃんの頃はできていました。どこかで忘れただけ。だから、思い出すだけです。言葉より実際の動きが早いので、赤ちゃんのズリバイと前鋸筋の使い方は、実技つきで動画にまとめました。
身体は「筋肉」ではなく、物理現象として読み解く
これが「運動的IQ」です。どの動画・記事から見ても学べる”運動の教科書”を、数年かけて作っています。栃木県小山市のパーソナルジム PUTTERS では、機械や気合いに頼らず「自分で動いて、日常で使える体」を作る指導をしています。体験・ご相談はお気軽に。
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