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運動と栄養を、仕組みで理解する。|小山市パーソナルジムPUTTERS 松本大樹
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赤ちゃんはできる、大人が忘れた体幹の使い方|カギは「前鋸筋」|元研究者が解説

2026 10/04
トレーニング
2026年7月20日2026年10月4日

運動しているのに体が変わらない。年々、体が動かしにくくなっている——。じつは、その原因は、赤ちゃんの頃はできていた「体の使い方」を忘れて、大きい筋肉でごまかしているからだったりします。元々は大学で骨折予防(脊椎の応力解析)を研究していた立場から、体を「筋肉」ではなく「力の流れ」で正直に解説します。名前は覚えなくて大丈夫、”流れ”だけ持ち帰ってください。

体幹を鍛えてるつもりなのに、お腹がぜんぜん引き締まらなくて…

じつは、体幹の土台になる筋肉が眠ってるんです。カギは前鋸筋(ぜんきょきん)。赤ちゃんは、これを使えてます。

・運動してるのに、体が変わらない
・体幹トレやプランクが、効いてる気がしない
・年々、体が動かしにくくなってきた

この記事を読む方は、こんな事を気にしているのではないでしょうか。先に結論を言うと、体幹の土台は「前鋸筋」という、肩甲骨を支える筋肉です。ここが眠っていると、プランクもお腹も、うまくアプローチできません。そしてこの筋肉、じつは赤ちゃんが一番上手に使っています。

【この記事で分かる事】
・大人が体の使い方を「忘れる」仕組み
・体幹の土台になる筋肉「前鋸筋」の話
・プランクやお腹の運動が効かない理由

目次

大人は、なぜ体の使い方を忘れるのか?

大人は体の使い方を忘れると、それを大きい筋肉でカバーしようとします。広背筋で引く、大胸筋で固める、腕で頑張る、腰を反って持ち上げる——。本来使いたい細かい筋肉を飛ばして、大きい筋肉で代償してしまうんです。運動しているのに変わらないのは、これが理由。

肩甲骨が使えないと広背筋や大胸筋の大きい筋肉で代償することを示した図
使い方を忘れると、大きい筋肉でカバーしてしまう。これが代償動作です。

でも赤ちゃんは、まだ大人ほど複雑な代償をしません。だから赤ちゃんの動き——たとえばズリバイ(お腹をつけて前に進む動き)を見ると、大人が忘れた「本来の使い方」がそのまま残っています。トレーニングとは、新しい動きを覚えることじゃなく、赤ちゃんの頃にできていた動きを、もう一度思い出すことなんです。

体幹の土台「前鋸筋」って、どんな筋肉?

大人が忘れて、赤ちゃんが使える筋肉。それが前鋸筋です。聞き馴染みがないと思いますが、今日1個だけ覚えて帰ってください。前鋸筋は、肩甲骨を肋骨に貼りつけるように支える筋肉です。赤ちゃんはこれを使って、肩甲骨を胸郭(ろっ骨のかご)の上に乗せたまま、腕の力を体幹に伝えています。

前鋸筋は肩甲骨を肋骨に貼りつけて支える筋肉であることを示した解剖図
前鋸筋=肩甲骨を肋骨に貼りつけて支える筋肉。体幹の土台です。

自分の前鋸筋が使えているか、チェックできる?

できます。肘をついて、お腹を床につける(プランクを始める姿勢)。その状態で、肘で床を押してみてください。前鋸筋が上手な人は、肩が前に出て、肩甲骨が動くのが分かります。逆に、背中が一枚岩みたいで、何も感じない人は、前鋸筋がうまく使えていない可能性があります。

=背中が一枚岩で肩甲骨が動かない人は、前鋸筋が眠っている。

プランクやお腹が効かないのは、なぜ?

じつは体幹トレーニングの代表・プランクでも、この前鋸筋を使います。私は指導のとき「腕の力を抜いてください」と言うのですが、そうすると「どうすればいいの?」と返ってくる。プランクで上半身を支える主役が、前鋸筋だからです。つまり、体幹を強くしたい人・お腹を引き締めたい人も、前鋸筋の動かし方が必須スキルになります。

プランクで腕ではなく前鋸筋で支えることを示した図
プランクが腕で辛い人は、ここが抜けています。「腕の力を抜いてください」。

赤ちゃんのズリバイがすごいのは、もう一つ。お腹の回旋です。右手を前に出すとき、左の脇腹が締まる。肩甲骨(前鋸筋)で支えて、骨盤でひねる——これが体幹の回旋です。この2つが同時に起きているから、ズリバイは高度。ちなみに私はトレーニング歴12年ですが、ズリバイだけなら、赤ちゃんの方が上手です。

まとめ|前鋸筋は「ぜんぶの土台」

右手を前に出すと左の脇腹が締まる=体幹の回旋と腹斜筋を示した図
右手を前に出すと左の脇腹が締まる。これが「体幹の回旋」です。

【今日の結論】
・大人は忘れた動きを大きい筋肉で代償してしまう
・体幹の土台は「前鋸筋」=肩甲骨を肋骨に貼りつける筋肉
・プランクもお腹も、前鋸筋が土台。覚えるんじゃなく”思い出す”

肩甲骨を支える筋肉は17個ありますが、私がまず前鋸筋から教えるのは、前鋸筋がないと、体幹も、ぽっこりお腹も、ウエストを細くするのもアプローチしにくいから。ぜんぶの土台なんです。でも安心してください。全員、赤ちゃんの頃はできていました。どこかで忘れただけ。だから、思い出すだけです。言葉より実際の動きが早いので、赤ちゃんのズリバイと前鋸筋の使い方は、実技つきで動画にまとめました。

▶ 動画で見る(赤ちゃんのズリバイ・前鋸筋の話)

【あわせて読みたい】
▶ 猫背が治らない本当の理由(前鋸筋つながり・コブラプロ) → 記事で読む
▶ 横腹・背骨(胸椎)を動かす話(前鋸筋つながり) → 記事で読む

身体は「筋肉」ではなく、物理現象として読み解く

これが「運動的IQ」です。どの動画・記事から見ても学べる”運動の教科書”を、数年かけて作っています。栃木県小山市のパーソナルジム PUTTERS では、機械や気合いに頼らず「自分で動いて、日常で使える体」を作る指導をしています。体験・ご相談はお気軽に。
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この記事を書いた人

松本大樹のアバター 松本大樹

松本大樹(運動的IQ)|栃木県小山市のパーソナルジムPUTTERS代表。元ジャニーズ事務所の専属トレーナー。芝浦工業大学・生体機能工学出身。運動と栄養を「仕組み」から解説しています。2026年、運動の教科書『運動的IQ』第1弾を出版。

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