フォームの実演の動画とか、増やしてほしい。そう言われること、結構あります。
個人的に、嬉しいことって、リクエストされることなんです。やっぱり少しでも答えたいし、みんなが良くなることなら、絶対にやる。でも少し考えて、今の自分はこう結論づけました。
前提として、「正しいフォーム」って、人によって違うんです。
たとえばプランクという種目でも、横隔膜のトレーニングとしてやってる人もいるし、腹筋のトレーニングでやってる人もいるし、腕と足の力を抜くためにやってる人もいる。同じ種目でも、私はその人ごとに違う理由でやってもらっています。
「教科書のフォームを教えてよ」って言われることもあります。でも、その人に合った教科書って、実在しないんですよね。……私の頭の中には、あるんですが。
じゃあ「田中さん専用プランク」みたいな動画を出すのも、一つの手です。でも正直、私の時間が足りない。それにもう一つ——みなさん成長するので、その時のプランクを覚える理由がないんです。次は、その時の体に合った種目をやるので。
つまり、「プランク」という種目を真似すること自体に、意味がないんです。
算数で考えてほしいんです。
パーソナルトレーニングって、答えが「9」、というのがあって、私はその答えを教えています。でも「9」には、そこに至る式があるんですよね。「3×3」かもしれないし、「3+3+3」かもしれないし、「3+6」かもしれない。答えの中に、そこにたどり着くまでの式が、必ずある。
パーソナルでは、その人の“答え”を知ってもらう。そして動画では、“式”のほうを知ってほしいんです。
式を知るって、どういうことか。「種目」じゃなくて、”今、自分はどこの筋肉が弱いんだろう”——それを知ること。そこがわかると、自分に何が必要かも見えてきます。
ちなみに、みなさんが”どんな式を書いてるか”も、動作を見ればわかるんです。お客さん一人ひとりの癖も、可動域も、だいたい把握しています。1年でどれくらい成長したか、ここの成長が遅いな、というのも。
私が本当に作りたい教科書は、”種目の教科書”じゃなくて、「今、自分のどこが弱いんだろう」を自分で知る力、なんだと思います。
種目の解像度が高くなると、筋肉もつきやすくなる。その、筋肉をつけるための知識こそが、運動的IQなんです。
これは、栃木県小山市のパーソナルジム PUTTERS の松本の”独り言”です。体のこと・トレーニングのことは、LINEからお気軽にどうぞ。

コメント