腹筋や筋トレの回数、何となく決めていませんか?
お客さんから、こんな質問をもらいました。
「10回3セットと、15回2セットって、違うんですか?」
どちらも合計30回です。同じ30回なら、休憩が1回少ない15回2セットの方が、時短になって良さそうに見えます。
結論から言うと、違いは休める数です。そして、その違いで脳が覚えるフォームが変わります。
昔は、ネットの情報どおりに組んでいました
私も昔は、ネットの情報を使って運動指導をしていました。10回は筋肉を大きくする、15回は筋持久力アップ。この人は体力作りがメインだから15回でメニューを組もう、という組み方です。
それも間違いではありません。ただ、今の私がトレーニング指導で大事にしているのは、そこではありません。
体幹トレーニングで大事にしている2つ
1つ目は、固められるようになること。2つ目は、脳に、いい動きを覚えさせることです。

「固められる」とは、どういうことですか?
等尺性収縮のことです。座ったまま、シックスパックをイメージしてみてください。脂肪で隠れていても、内側には腹筋があります。
これを右上、左上、右下、左下と、1個ずつ意識して固めることはできますか? 痩せていても太っていても、できる人はできます。これが等尺性収縮です。

今できなくても安心してください。これができるようになることが、体幹トレーニングの目標です。
どうすれば、固められるようになりますか?
数を打つしかありません。だからこそ、その数の中身が大事になります。
10回3セットと15回2セットの違いは、休める数
数が同じなら、15回2セットの方が時短になっていいのでは? これが、ダメなんです。
10回3セットは2回休憩があって、15回2セットは1回しか休憩がありません。

休憩の数で、何が変わるんですか?
脳は、いい動きと悪い動きを、両方覚えます。
たとえば、11回まではきれいにできて、12回目から力が抜ける人がいるとします。15回2セットだと、各セットの残り4回はフォームが崩れます。30回のうち22回分のいい動きと、8回分の悪い動きを、脳が覚えます。
同じ人が10回3セットをやると、休みを挟むので、30回ともきれいなフォームでできます。

調子が悪い日は、どうすればいいですか?
なおさら、もっと休んでください。いつも各セット20秒休めばできる人なら、30秒とか1分とか休んでみてください。
ちゃんと休んで、ちゃんといいフォームで追い込む。言いたいことは、これだけです。
1回2回で変わるの?
正直、1回2回では変わりません。
ただ、私のパーソナルジムには、長い人で5年通っている方がいます。何回言っても反動を使う人と、ちゃんと固めて筋肉で受け止めている人。圧倒的な差が出ています。
これは腹筋だけの話ではありません。腹筋で反動を使う人は、全てのトレーニングで反動を使います。そして、悪い癖をやった回数分、その癖を直すのに時間がかかります。
反動を使っているかは、どう見分けますか?
後半の高さを見てください。いいフォームなら、疲れてくるとお腹を固めたまま上がれる高さが、だんだん低くなります。最後まで高さが変わらないのは、反動で上げているからです。
回数の決め方|5回の種目と10回の種目
私は種目を2つに分けています。

キャットバックなど、動きを覚える種目は何回ですか?
5回です。もちろん100回やった方が覚えますが、私が見ている関節の動きは44種類あります。全部に100回やっていたら、1時間が終わってしまいます。キャットバックについては腹筋で体が上がらない本当の理由で解説しています。
腹筋など、固める種目は何回ですか?
10回です。腹筋、ヒップリフト、コブラ、肩甲骨を寄せる種目がこちらです。理由は、フォームを崩さずにできる範囲だからです。
15回にした方が、早く覚えられませんか?
実は、フォームが崩れなければ、15回の方が早く覚えられます。でも、回数を増やした途端、手を抜いて15回やることが目標になる人が多い。だから私は回数を増やしません。フォームが崩れるくらいなら、7回でもいいです。
理由がわかっていて、10回が本当に余裕な人は、15回にしてもかまいません。
何のために、こんな地味なことをやるのか
この前、下に落ちたものを拾った時に気づきました。無意識に、お腹に力が入っていたんです。
トレーニングで、いい動きを数打って覚えると、脳が勝手に日常で使ってくれるようになります。トレーニングは、このためにやっています。
動画で見る(実技つき)
バランスボールクランチの2パターン(15回と10回)の映像と、答え合わせは動画で見られます。バランスボールクランチのやり方はこちらの回です。
身体は筋肉ではなく、物理現象として読み解く。これが「運動的IQ」です。身体の使い方を、どの動画から見ても学べる運動の教科書を、数年かけて作っています。
体験・お問い合わせはトレーニングジム PUTTERS(栃木県小山市)まで。

コメント