カーフレイズをやっても、ふくらはぎに効いている感じがしない。踵を高く上げているのに、張るのは足の裏ばかり。
パーソナルトレーニングの現場でよく見る種目です。そして、ほとんどの方が「踵は高く上げるほどいい」と思ってやっています。
これが逆です。結論から言うと、カーフレイズは高く上げるほど、ふくらはぎに効きません。高さを出しているのは、ふくらはぎではなく足の裏だからです。
まず、2パターンやってみてください
その場でできます。何かに掴まってください。
1つ目は、足の指で床を押して、踵をできるだけ高く上げます。2つ目は、足の指で床を押さずに、踵だけを上げます。
やってみると、1つ目のほうが明らかに高く上がります。2つ目はあまり上がりません。
どっちが正解か、高さで分かりますか?
分かります。ただし、多くの人が思っているのと逆です。正解は、あまり上がらない2つ目のほうです。そして多くの人は1つ目をやっています。「踵を高く上げましょう」と言われたとおりにやっているからです。
踵を上げる方法は、2つあります
ひとつは、ふくらはぎがアキレス腱を引っ張って、踵を持ち上げる方法です。これが今日やってほしい上げ方です。

もうひとつは、足の指で床を押して、高さを稼ぐ方法です。だから高く上がるんです。
高く上がるほうが、なぜ間違いなんですか?
上がった分、ふくらはぎ以外が仕事をしているからです。高さが出ているのに、ふくらはぎの仕事はむしろ減っています。

これが、言われたとおりに高く上げているのに、ふくらはぎに効かない理由です。
足底腱膜は、鍛えるものではありません
ふくらはぎ以外というのは、足底です。足の裏のことで、足裏マッサージで痛いところだと思ってください。
ここでは分かりやすさを優先して、2つに絞って話します。足底腱膜とふくらはぎです。

足底腱膜は、足の指から踵についています。ふくらはぎも踵についています。この2つが、踵を上げることを可能にしています。
ふくらはぎと足底腱膜、両方鍛えたほうが効率よくないですか?
よくありません。足底腱膜は鍛えるものではないからです。
ふくらはぎは筋肉ですが、足底腱膜は例えるならロープです。自分で縮むことはできません。できるのは、ピンと張って耐えることだけです。
高く上げるほど、ロープが張ります
ロープが張る条件は2つあります。足の指が反る時と、足の指で床を押す時です。

間違ったカーフレイズでやっていることは、まさにこれです。足の指が反った状態で床を押して、足底腱膜で上げている。
普通に上げても、指は少し反りませんか?
反ります。どちらのやり方でも、踵を上げれば指は少し反ります。
ただし、高く上げようとするほど指が大きく反って、ロープがピンと張ります。だから、高く上がるほうが間違いなんです。

やり方|あまり上がらないのが正解です
カーフレイズは、靴下か裸足のほうがやりやすいです。そして、何かに掴まってください。
その状態で、ゆっくり踵を上げます。足の指の付け根は、優しく床をタッチしている感覚です。
どのくらいの高さまで上げればいいですか?
高さは目安にしません。ふくらはぎだけで上がるところまでです。あまり上がりませんが、それで正解です。
早く上げようとすると、足裏で上げがちになります。慣れるまではゆっくりいきましょう。
一番大事なのは、下げる時です
この種目で本当に大切なのは、上げる時ではなく下げる時です。
ゆっくり下ろすと、何が違うんですか?
下げる時、ふくらはぎは伸びながらブレーキをかけるしかありません。他に代わってくれるものがないからです。
つまり、今うまく上げられない人でも、ふくらはぎをちゃんと鍛えられる瞬間が、下げる時にあります。ここを重力に任せて落とすと、カーフレイズの半分以上を無駄にしています。
私は、普段の生活だけで足底腱膜炎になりました
ここからは、ジムの外の話です。
私自身、普段の生活だけで足底腱膜炎になりました。ざっくり言うと、足の裏の踵あたりが痛くなることです。
実は私は、ふくらはぎをあまり使わずに、足裏で床を押して歩く癖があります。お客さんを見ていても、本人が気づいていないだけで、同じ癖の方は結構います。
ふくらはぎを使えると、痩せやすくなるんですか?
痛みの例を出されても、自分には関係ないと思ったかもしれません。ただ、冷静に考えてほしいことがあります。
日常的に、筋肉を使ったほうがカロリー消費は多いです。だから痩せやすい体づくりという観点からも、日常で足裏ではなくふくらはぎを使えるようになったほうがいいです。
まとめ
私のチャンネルで何回も言っていますが、いい動きは脳が覚えます。トレーニングで覚えたいい動き、今回で言えばふくらはぎを使うことは、脳が覚えて日常で無意識に使えるようになります。
逆も同じです。悪い動きも覚えます。足底腱膜を使ったトレーニングを続けると、日常でも無意識にそちらを使いがちになります。
同じように「効かせる場所が思っている場所と違う」話は、筋トレの左右差は、筋肉が弱いからじゃないでも書いています。
最初から100点は取れません。まずは意識して、ふくらはぎが使えている感覚を身につけましょう。
動画で見る(実技つき)
2パターンの比較映像、足底腱膜とふくらはぎの解剖図、下げる時のやり方は動画で見られます。
身体は筋肉ではなく、物理現象として読み解く。これが「運動的IQ」です。身体の使い方を、どの動画から見ても学べる運動の教科書を、数年かけて作っています。
体験・お問い合わせはトレーニングジム PUTTERS(栃木県小山市)まで。

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