2024年に、足底腱膜炎になりました。治るまで1ヶ月かかっています。原因は、筋トレではありません。歩き方でした。同じ時期に、ダンベルフライ32kgで小胸筋もやっています。こっちも1ヶ月。——この2つで、僕は「腱は、筋肉とは別のルールで動いている」ということを身をもって知りました。元々は大学で骨折予防(脊椎の応力解析)を研究していた立場から、体を「イメージ」ではなく仕組みで解説します。
【この記事で分かること】
・僕が足底腱膜炎になった原因(筋トレではありません)
・治るまで1ヶ月=筋肉痛とは桁が違うこと
・1ヶ月で治ったのは「痛み」であって、組織ではないこと
・下手なうちは腱に「逃げる」、上手くなると腱を「使う」
・僕が今もカーフレイズを続けている理由
・腱の材料=コラーゲン。それを作るのにビタミンCが要る話
本題に入る前に、結論だけ先に書きます。腱を守りたいなら、ビタミンCです。腱の材料であるコラーゲンは、ビタミンCが無いと組み立てられません。1日8円で、これ以上コスパのいい保険を僕は知りません。理由はこの記事の最後にきちんと書きます。
1粒250mgだから朝と夕方に刻めます。1日2粒で、1袋120日。※楽天は60日分(240粒)、Amazonは30日分(120粒)と3個セットです。価格・在庫は販売店によって異なります。
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筋トレではなく、歩き方で壊れました
ここが、自分でも意外だったところです。
足底腱膜炎になったとき、僕はバーベルを担いでいたわけでも、走り込んでいたわけでもありません。普通に歩いていて、なりました。原因は歩き方です。
重いものを持つから壊れる、わけではないんです。足底腱膜は、着地のたびに体重を受け止めて、伸びて、戻る。1日何千回もそれをやっています。1回あたりが軽くても、回数が桁違い。そこに合わない歩き方が乗ると、静かに削れていきます。
もうひとつ、32kgのダンベルフライで小胸筋も
こちらは正反対で、完全に高負荷側です。ダンベルフライを32kgでやって、小胸筋のあたりを痛めました(自己判断なので「たぶん」ですが)。フライは腕を開いた深い位置で、胸の付け根に一番きつい角度がかかります。

片方は歩き方、もう片方は32kg。入り口はまったく違うのに、壊れた場所の種類は同じでした。筋肉と骨をつないでいる側、つまりコラーゲンでできている組織です。
どちらも、治るまで1ヶ月かかりました
筋肉痛なら、長くても数日です。ハードにやった翌々日がピークで、その次には引いていく。腱は、そうはいきませんでした。

どうして腱はそんなに時間がかかるんですか?
血管が乏しいからです。
筋肉は赤いですよね。あれは血が通っている色です。対して腱は白い。白いというのは、血管が少ないということです。修理の材料も、酸素も、血に乗って届きます。道が細ければ、それだけ工事が遅い。それだけの話です。
ちなみに足底腱膜は、厳密には腱ではなく腱膜という組織です。ただし中身はコラーゲンで、血流が乏しくて治りが遅いという性質は腱とまったく同じなので、この記事では同じ話として書きます。
1ヶ月で治ったのは、「痛み」だけです
ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。
1ヶ月で普通に歩けるようになりました。痛みも消えました。でも、組織そのものが元どおりに入れ替わったわけではありません。
腱のコラーゲンは、体の中でも群を抜いて入れ替わりが遅い部類です。アキレス腱の中心部分は、大人になってからほとんど作り替えられていないという研究すらあります。痛みが消えることと、組織が戻ることは、まったく別のスピードで進んでいる。
「痛くなくなった」は、「元に戻った」ではありません。
下手なうちは腱に「逃げる」。上手くなったら腱を「使う」
トレーニングを始めたばかりの人は、狙った筋肉ではなく関節や腱のほうに負担が逃げます。これは、ほぼ全員が通る過程です。悪いことでも、恥ずかしいことでもありません。
じゃあ上手くなれば腱を使わなくなるのかというと、逆です。上手い人ほど、腱の弾力を積極的に使います。着地で伸びた腱が戻る力を、次の動きに乗せる。走るときに脚が勝手に前へ出ていく感覚は、まさにそれです。
下手なうちは、腱に逃げる。
上手くなったら、腱を使う。
どっちにしろ、腱は働いています。
つまり「上達したから、もう腱は関係ない」という日は来ません。むしろ動きが良くなるほど、腱にはしっかり仕事が回ってきます。
だから僕は、今もカーフレイズをやっています
足底腱膜炎が治ってから、ずっとカーフレイズを続けています。誰かに指示されたからではなく、自分で決めました。おかげで、今は問題ありません。
やっているのは、伸ばすことでも、揉むことでもありません。自分で使って、強くすることです。
病院で治してもらえば、それで終わりじゃないんですか?
医療を否定する気はまったくありません。痛みが強いときは受診してください。診断も治療も、そこでしかできない仕事です。
ただ、「痛みを取る」と「もう一度壊れない体にする」は、別の仕事です。前者が終わったあと、何もしないで元の生活に戻ると——同じ場所に、同じ負荷が、同じようにかかります。また同じことが起きても、なんの不思議もありません。
怪我をしたときこそ、トレーニングをしてほしいんです。
怪我は、体からの「ここが足りていません」という報告です。せっかく場所を教えてもらったのに、痛みが消えた瞬間に忘れてしまうのは、もったいない。いちばん本気で体に向き合えるのは、痛い思いをした直後です。
正直に言うと、ラッキーだと思いました
足底腱膜炎になったとき、僕が最初に思ったのはこれです。
自分の体で、壊れるところと治るところを、内側から観察できる。トレーナーとして、これ以上の教材はありません。だから僕は、痛みがある時期から動かしました。
ただし、我慢して動かしたわけではありません。やったのは切り分けです。どういう動かし方をすると痛みが出て、どういう動かし方なら出ないのか。それを毎日、頭の中で確かめながら動かしていました(紙に書いたわけではありません)。
続けていると、パターンが見えてきます。この角度は出る、この速さなら出ない、この順番なら大丈夫——痛みを「我慢するもの」ではなく、「境界を教えてくれる情報」として使いました。
痛みは、止まれの合図であると同時に、
どこまでなら動いていいかを教えてくれる線でもあります。
そこで見つけた使い方が、今そのままお客さんへの指導になっています。足の使い方も、どこから練習を始めるかも、あのとき自分の足で確かめたことが土台です。自分で試していないことは、人には渡せません。
ちなみに足底腱膜炎の予防や、足のアーチを立て直すトレーニングにはいろいろな種類があります。これは動画のほうが伝わるので、そちらで出します。
腱の材料はコラーゲン。作るのにビタミンCが要ります
使って強くする、と書きました。ただし強くするには、材料が要ります。
腱も腱膜も、主成分はコラーゲンです。そしてコラーゲンを組み立てる酵素は、ビタミンCが無いと働けません。ビタミンCが不足したときに血管や歯ぐきがボロボロになる(壊血病)のは、まさにこれが理由です。ビタミンCは、肌のためだけの栄養素ではありません。
プロテインを飲んでいれば、コラーゲンも足りますか?
ここは分けて考えたほうがいいです。コラーゲンはタンパク質なので、材料はアミノ酸で合っています。ただしコラーゲンは、3分の1がグリシンという特殊な組成をしていて、肉や魚、プロテインのアミノ酸バランスとはかなり違います(アミノ酸の全体像はこちら)。
なので「プロテインを飲んでいるから、コラーゲンも自動的に足りている」とは言い切れません。そのうえで、組み立て役のビタミンCが欠けていたら、材料があっても形になりません。骨の話とまったく同じ構造です。
だから僕は、ビタミンCを毎日飲んでいます。1日8円です。飲み方には少しコツがあって、そこは別の記事にまとめました(袋に「1日4粒」と書いてありますが、僕は2粒です)。
【今日の結論】
・僕の足底腱膜炎の原因は筋トレではなく歩き方。1回が軽くても、回数が桁違い
・ダンベルフライ32kgの小胸筋も含め、どちらも治るまで1ヶ月(筋肉痛は数日)
・遅い理由=腱は白い=血管が乏しいから
・1ヶ月で治ったのは「痛み」。組織は入れ替わっていない
・下手なうちは腱に逃げ、上手くなったら腱を使う=一生付き合う
・痛みを取るのは医療の仕事。また壊れない体にするのは自分の仕事
・僕は痛みを「境界を教えてくれる情報」として使い、そこで見つけた使い方が今の指導になっている
・材料はコラーゲン、組み立てにはビタミンCが要る
僕が飲んでいるものを置いておきます。1粒250mgなので、朝と夕方に分けて飲めます。
1日2粒で、1袋120日。※楽天は60日分(240粒)、Amazonは30日分(120粒)と3個セットです。価格・在庫は販売店によって異なります。
※本ページはアフィリエイトリンクを含みます。紹介は松本の判断によるもので、報酬の有無で内容は変えていません。
身体は「イメージ」ではなく、仕組みで考える
怪我をすると、どうしても「治す」ことばかり考えます。でも体のほうは、治ったあとも同じ場所を使い続けます。痛みが消えた時点で終わりにすると、教えてもらった弱点をそのまま放置することになる。壊れた場所は、鍛えるべき場所を教えてくれています。僕の場合、それがカーフレイズでした。これが「運動的IQ」です。栃木県小山市のパーソナルジム PUTTERS では、機械や気合いに頼らず「自分で動いて、日常で使える体」を作る指導をしています。体験・ご相談はお気軽に。
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※本記事は筆者個人の体験と、公開されている研究報告をまとめたものです。診断・治療ではありません。
※痛みが強い場合、長引く場合、しびれや腫れを伴う場合は、自己判断せず整形外科等を受診してください。小胸筋の件は筆者の自己判断であり、医師の診断によるものではありません。
※回復までの期間には個人差があります。本記事の「1ヶ月」は筆者1人の経験です。
※持病のある方・治療中の方・妊娠中の方は、運動やサプリの利用について必ず主治医の指示に従ってください。

コメント
コメント一覧 (1件)
[…] トレーニングが上手じゃないうちは、筋肉ではなく腱に負担が逃げます。これはみなさん通る過程です。そして上手くなったらなったで、今度は腱の弾性を積極的に使うようになる。どっちにしろ、腱は働いています。働けば、修復の材料が要る。その材料がコラーゲンで、コラーゲンを作る酵素にビタミンCが必須です。この話は足底腱膜炎で1ヶ月動けなかった話にまとめました。 […]