ブルガリアンスクワットをやっているけど、どこに効いているかわからない。腿裏の種目で、腰やふくらはぎが痛くなる。そんな人は多いです。
結論から言うと、腿裏は、膝の方とお尻の方の2種類あります。同じ腿裏ですが、別の筋肉だと思って、自分の苦手な方をわざと練習します。
ブルガリアンスクワットは、膝の角度で効く場所が変わる
ブルガリアンスクワットは、後ろの足を台に乗せて鍛える種目です。下半身をキレイにしたい人は、みんな通ってきた足の代表種目かもしれません。
動画では、上体を倒すやり方を2パターン流しています。1つ目は、前の膝をほぼ伸ばしたまま止めて、上体を倒す。2つ目は、前の膝をちょっと曲げたまま止めて、上体を倒す。足の置き方は同じで、違うのは膝の角度だけです。
どっちが腿裏に効く?
正解は、両方とも腿裏です。でも、効いている場所が違います。1つ目は膝裏のちょっと上。2つ目はお尻のちょっと下です。

腿裏(ハムストリングス)は、膝の方とお尻の方の2種類
腿裏は、ハムストリングスと呼ばれます。大きく分けると3つの筋肉で、内側に2つ(半腱様筋と半膜様筋)、外側に1つ(大腿二頭筋)。3つとも、お尻の下の骨(坐骨)から始まって、膝をまたいで、すねの骨についています。
3つとも同じ動きをするので、私は怪我がなければ、1本の筋肉として考えています。見てほしいのは、内側か外側かではなく、膝の方か、お尻の方かです。
お尻の方と膝の方は、どうやって狙い分ける?
お尻側のトレーニングは、膝が曲がった状態で、股関節を曲げる。膝側のトレーニングは、膝がほぼまっすぐの状態で、股関節を曲げる。違いは、膝が曲がっているか、まっすぐかだけです。

腿裏をやっていれば、勝手に両方上手くなる?
腿裏のトレーニングをやっていれば、上の方も下の方も勝手に上手くなるでしょ、と思うかもしれません。
18,000件のトレーニング指導でわかったのは、膝の方が上手くなっても、お尻の方は上手くなりにくいということです。逆も一緒です。
そして、膝の方は得意で、お尻の方が苦手な人が多いです。

腿裏の種目で、腰やふくらはぎが痛くなるのはなぜ?
これを知らずに、膝を曲げて止めて上体を倒す動き(お尻の方を使う種目)をやると、腰やふくらはぎが痛くなりやすいです。腿裏の代わりに、腰とふくらはぎが頑張ってしまうからです。だから、個別に鍛える必要があります。
差は、普段の歩き方から来る
お尻の方が苦手で、膝の方が得意。この差は、普段歩く時に、ふくらはぎとお尻のどっちを主に使っているかで決まります。
腿裏の上の端はお尻のすぐ下に、下の端はふくらはぎのすぐ隣にあります。隣同士は、一緒に働きやすい。だから、お尻をよく使う人は腿裏の上の方が、ふくらはぎをよく使う人は腿裏の下の方が、上手になりやすいんです。

自分がどっちか、確かめる方法は?
今、確かめられます。左足を大きく踏み出してみてください。その時、右足に力が入ります。
- 右のお尻に入る人は、かなりセンスがいいです。腿裏の上の方が上手です
- ふくらはぎに入る人は、膝上の腿裏が上手な人が多いです
- 右足に力を感じずに、左に力が入る人は、腿裏で支える力がない状態です

最後の人は、まず支える力(等尺性収縮)から練習します。やり方は、この記事の後半で紹介します。
体は、使いやすい方から使う
ここが一番大事なところです。体は、使いやすい方から使います。歩き方でも、ふくらはぎを使う人とお尻を使う人に分かれました。体がそういう作りになっているだけで、皆さんのせいではありません。
逆に言うと、使いにくい方はほぼ使いません。放っておくと、得意な動きだけで生活をして、差がどんどん広がります。だから、自分の苦手な方を、わざとやります。
お尻の方を狙うブルガリアンスクワットのやり方
苦手な人が多い、お尻の方のやり方です。
- ベンチ台に片足をかけて、ブルガリアンスクワットの形を作る(ここでは右足が前)
- 前の膝を少し曲げる。この膝の角度は、最後まで変えない
- 右足の腿裏に力を入れたまま、股関節を折りたたむように上体を倒す
- お尻のちょっと下に伸び感を感じたら、1秒止めて、膝は止めたまま戻る
腰やふくらはぎに逃げてしまう時は?
膝が伸びると、ふくらはぎと腿裏の下の方に逃げてしまいます。腰やふくらはぎに逃げる人は、何かに捕まるとやりやすいです。右足が前の時は、左手で捕まってください。
下の方(膝の方)を狙う場合は、膝をほぼまっすぐにしてやってみてください。
腿裏で支える力がない人は、ここから
何かに捕まっても、腰やふくらはぎに逃げて腿裏に感じなかった人は、腿裏で支える力から練習します。
- 陸上のスタートのように、両手を床につく。右足を前、左足を後ろ
- 右の膝を動かさずに、骨盤を上に上げる(右の腿裏で体を持ち上げるイメージ)
- 最後に膝を伸ばしたくなるが、伸ばさない。ゆっくり下げて、また上げる
左右5回ずつを、毎日やってみてください。
最終的な目標は、膝がどの角度でもできること
膝をほぼまっすぐにしたり、曲げたりして、苦手な角度で練習してみてください。
ちなみに、膝を止めて上体を倒すこの種目、本当はワンレッグルーマニアンデッドリフトと言います。この機会に覚えてみてください。
動画で見る(実技つき)
2パターンの映像と、お尻の方を狙うやり方、支える力の練習の実技は動画で見られます。
腿裏の話は、こちらの記事でもしています。スクワットで前ももばかり疲れる理由|もも裏は伸ばすより支える/膝がポキッと鳴るのは、股関節で立てていないから
身体は筋肉ではなく、物理現象として読み解く。これが「運動的IQ」です。身体の使い方を、どの動画から見ても学べる運動の教科書を、数年かけて作っています。
体験・お問い合わせはトレーニングジム PUTTERS(栃木県小山市)まで。

コメント