私は歴史が好きで、中でも徳川家康が好きです。日本史をぜんぶ眺めても、家康を超える人はいないんじゃないか、と本気で思っています。
こう言うと、いやいや、と思う人もいるはずです。派手さなら織田信長。天才的なひらめきなら豊臣秀吉。強さなら武田信玄や上杉謙信。名前を挙げれば、きりがない。
でも私が家康をいちばんに置くのは、「強かったから」でも「勝ったから」でもないんです。終わらせなかったからです。
信長も秀吉も、才能のピークはとんでもない。でも、続かなかった。信長は本能寺で、跡継ぎごと討たれて、天下は家臣の秀吉に移った。秀吉には秀頼という息子がいたのに、幼い跡継ぎに“仕組み”を残せず、その子の代で滅びることになった。継がせようとしても、続く形にしておかないと潰れる。歴史を見ていると、これがけっこう多いんです。
家康だけが違いました。関ヶ原で勝った時点で、普通ならもう「上がり」です。でも家康は、そこからが本番だった。将軍の座を早々に息子へ譲り、自分は後ろから体制を固めて、自分が死んでも回り続ける仕組みだけを残して逝った。結果、その仕組みは260年続きました。
個人の天才で勝つんじゃなくて、自分が消えても続くものを残す。私はこれが、いちばんすごいことだと思うんです。
で、これ——筋トレの話と、まったく同じだなといつも思います。
すごいフォームを一発だけ真似ても、それは自分のものにはなっていない。その場で崩れます。本当に強いのは、自分が意識しなくても勝手に続いてくれる体のほうです。一瞬のピークじゃなくて、細く長く、勝手に回り続ける仕組み。
だから私は、「今日すごく頑張った」よりも、「気づいたら何年も続いていた」のほうを、ずっと上に見ています。完成させて終わる人より、終わらせない人のほうが、遠くまで行く。
家康の言葉として、こんな一節が伝わっています。「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し。急ぐべからず」。急がなくていいんです。重たくても、ゆっくりでも、終わらせずに歩き続けた人が、いちばん遠くまで行く。——やっぱり、細く長く、ですね。
最後に、これは本当に独り言なんですが。私の事業は、ほとんど家康を真似ています。
私は、私がいなくなった後にも、自分が考えてきた運動の思想を残したい。私という人間がいなくなっても、誰かが学び、誰かに伝え、勝手に回り続けてほしい。
だから、YouTubeを始めました。
これは、栃木県小山市のパーソナルジム PUTTERS の松本の”独り言”です。体のこと・トレーニングのことは、LINEからお気軽にどうぞ。

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