ワイドスクワットをやっているのに、内ももに効いている気がしない。足を広げると深くしゃがめなくて、これで合っているのか不安になる。
お客さんからも、こんな質問をもらいました。
「足を広げてワイドスクワットをすると、あまりしゃがめないんですが、これであってますか?」
答えは、正解です。そして結論から言うと、内ももで一番大きい筋肉の大内転筋は二重人格です。だからワイドスクワットは、足を広げる方と閉じる方の2種類やります。
ワイドスクワットで鍛えているのは、内ももの4つ
内ももの筋肉(内転筋)は5個あります。そのうち薄筋だけは股関節から膝まで長くつながっていて、膝が曲がると緩むので、ワイドスクワットでは鍛えにくい。つまりワイドスクワットは、残りの4つを効率よく鍛える種目です。
内転筋が5個あること、骨盤から斜めについていることは、ワイドスクワットで開くのは、足首ではなく股関節で詳しく解説しています。
大内転筋は二重人格
その4つの中に、二重人格者がいます。大内転筋です。大内転筋という1個の筋肉の中に、2人います。
- 内腿としての大内転筋
- 腿裏としての大内転筋
1個の筋肉なのに、なぜ2人なんですか?
出ている骨が2つあるからです。大内転筋には、内ももの骨から出ている部分と、お尻の下の骨から出ている部分があります。
このお尻の下の骨は、腿裏の筋肉が出ているのと同じ場所です。だから、腿裏としての大内転筋なんです。

足を広げると深くしゃがめないのは、正解です
足を広げたワイドスクワットで鍛えられるのは、1人目の、内腿としての大内転筋です。大内転筋の半分しか鍛えられていません。
もう1人の、腿裏としての大内転筋は、深くしゃがめば鍛えられます。ただ、足を広げたワイドスクワットでは、股関節の構造的に深くしゃがめません。
なぜ、足を広げると深くしゃがめないんですか?
たとえば大内転筋が、0から100まで伸ばせるとします。筋肉が斜めについているので、足を肩幅の1.5倍に広げた時点で、大内転筋はもう70くらい伸びています。残りは30しかないので、深くしゃがむ余裕がないんです。

最初のお客さんの質問の答えは、ここです。広げるとしゃがめないのは、正解です。
では、どうすれば深くしゃがめますか?
足を閉じてワイドスクワットをすれば、深くしゃがめます。足を閉じた時点でワイドスクワットという名前が正しいかは分かりませんが、これが正解です。
足を閉じると、最初の伸びが30くらいになるので、残り70を動かせます。

やり方|肩幅のワイドスクワット
- 足は肩幅
- つま先を外側45度に向ける
- 膝を広げながらしゃがむ
- 一番下のポジションで1秒止めて、ゆっくり起き上がる
10回1セットをやってみてください。今度はお尻が床につくぐらいしゃがめると思います。
どこまでしゃがめばいいですか?
ここは個人差が出やすい所です。足の付け根の前が詰まったら、そこが限界です。無理に深くせず、そこで止めてください。
どこに効いていれば正解ですか?
内ももの後ろ側を使っている感じがあれば正解です。どこかわからない人は、ざっくり内ももに効いていれば大丈夫です。
なんで2種類やる必要があるのか
ワイドスクワットは2種類あると考えてください。
- 肩幅の1.5倍に広げたワイドスクワット=内腿としての大内転筋
- 肩幅でやるワイドスクワット=腿裏としての大内転筋
個別に鍛える必要があるのは、役割が違うからです。

内腿としての大内転筋は、歩く時や片脚で立つ時に、骨盤が動きすぎないように支えています。ここが不安定だと、腰痛の原因になったりします。
腿裏としての大内転筋は、床や低い椅子から立つ時、しゃがんで物を拾って立つ時などに使います。ここが弱いと、腰を使って立ち上がります。これも腰痛の原因になったりします。
2人とも役割が違うのに、どちらもかなり重要な仕事を任されています。同じ大内転筋という名前でも、別物と考えてください。両方やって、やっと内ももの4つが全部そろいます。
肩幅のワイドスクワットが、よくわかりません
肩幅のワイドスクワットは、効いている感じがわかりにくい種目です。私のパーソナルでも、足の幅を広げたワイドスクワットを先にやってもらってから、肩幅のワイドスクワットに進んでいます。
わからなかった人は、足の幅を広げたワイドスクワットから始めてみてください。
動画で見る(実技つき)
大内転筋の解剖図、70と30のメーター、肩幅のワイドスクワットの実技は動画で見られます。
身体は筋肉ではなく、物理現象として読み解く。これが「運動的IQ」です。身体の使い方を、どの動画から見ても学べる運動の教科書を、数年かけて作っています。
体験・お問い合わせはトレーニングジム PUTTERS(栃木県小山市)まで。

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