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腿裏に効かない人ほど、前ももを鍛えた方がいい理由|ランジスクワット

2026 10/04
トレーニング
2026年9月19日2026年10月4日

腿裏(もも裏)を鍛えたいのに、効いている感じがしない。

パーソナルトレーニングの現場で、そういう方に最初にやってもらうのは、腿裏のトレーニングではありません。前もものトレーニングです。

腿裏の話なのに、なんで前もも?と思いますよね。この種目、僕は前ももを鍛えるためにやっていません。腿裏のためにやっています。理由は2つあります。

目次

まず、しゃがんでみてください

読みながらできます。

立った状態から、片足を半歩だけ後ろに引きます。引いた足はかかとを上げて、つま先立ち。手は腰に置きます。

その位置から、真下にしゃがんでください。後ろの膝を床に近づけていく感じです。床にはつけなくていいです。

後ろに引いた方の前もも、伸び感はありますか? 感じる人と、感じ方が弱い人がいると思います。

次に、後ろの足をもう一歩、後ろに引いて、同じように真下にしゃがみます。さっきより、後ろの足の前ももが伸びませんか。これがランジスクワットです。

骨盤には、前傾と後傾があります

骨盤の前傾はお尻が上がっている状態、後傾はお尻が下がっている状態です。

骨盤の前傾(お尻が上がる)と後傾(お尻が下がる)の図
前傾=お尻が上がる/後傾=お尻が下がる

さっきのランジスクワットは、骨盤の後傾でやる種目です。お尻が下がった状態ですね。

腿裏のトレーニングは、どっちでやるんですか?

前傾です。腿裏のトレーニングは、お尻が上がった状態でやる種目です。ここがこの記事の土台になります。

前ももの筋肉は4つ、1本だけ違う

前ももの筋肉を大腿四頭筋といいます。名前の通り、4つの筋肉でできています。大腿直筋、内側広筋、中間広筋、外側広筋です。

実はこの4つのうち、1本だけ違う筋肉があります。大腿直筋です。

腿裏に効かない人が鍛える大腿直筋と大腿四頭筋4つの解剖図
前ももの4つのうち、大腿直筋だけが股関節から膝まで繋がる

大腿直筋は、何が違うんですか?

大腿直筋は、股関節から膝まで繋がっています。他の3つの筋肉は股関節に繋がっていません。

そして大腿直筋だけが、骨盤を前傾にする特徴を持っています。

1個目の理由:腿裏が鍛えられない人は、前傾が苦手

腿裏が鍛えられない人は、骨盤を前傾にするのが苦手です。腿裏のトレーニングは前傾でやる種目なので、前傾が作れないと腿裏に入りません。

骨盤を前傾にする筋肉は何種類かいますが、そのうちの1つがこの大腿直筋です。ここを鍛えることで、前傾がしやすくなります。これが1個目の理由です。

2個目の理由:前傾と後傾は、引っ張り合いで決まる

前傾と後傾がどうやって起きているかというと、前に引っ張る筋肉と後ろに引っ張る筋肉がいて、勝った方に倒れます。筋肉の引っ張り合いです。

骨盤の前傾と後傾を決める筋肉の引っ張り合いの図
前に引く筋肉と後ろに引く筋肉、勝った方に骨盤が倒れる

ランジスクワットで誰が引っ張り合っているかというと、前傾側が前ももの大腿直筋、後傾側が腿裏です。

数字にすると、どうなりますか?

0から100の数値にしてみます。初期位置では、前ももが50、腿裏が80。腿裏が勝っているので、骨盤は後傾です。

ランジスクワットの初期位置で前もも50・腿裏80の図
初期位置は前もも50・腿裏80=骨盤は後傾

誤解がないように言っておくと、これはみなさんが力を出しているわけではありません。この種目のポジションだと、筋肉の構造的にそういう力が入っている、ということです。

この状態でしゃがむと、何もしなければ後ろに倒れます。だからバランスを取るために、前ももに30の力をかける必要があります。この30が、前もものトレーニングです。

しゃがむと、何が起きるんですか?

この種目の面白いところはここからです。しゃがんでいくと、前ももと腿裏の力が逆転します。

膝が床ギリギリのポジションでは、構造的に前ももが80、腿裏が40くらいに下がります。

ランジスクワットの一番下で前もも80・腿裏40に逆転する図
一番下では前もも80・腿裏40に逆転する

ここで自分の力で腿裏に40入れないと、前ももに負荷がのりません。逆を言うと、前ももをつらくできている人は、腿裏に力を入れられています。

つまり、前もものトレーニングをしながら、気付かないうちに腿裏のトレーニングをしている。これが2個目の理由です。

前ももが辛いか、膝が辛いか

エラーを見ると分かりやすいです。ランジスクワットで前ももが辛くない人は、腿裏に力が入っていない可能性が高いです。その場合、負荷は膝に逃げることが多いです。

膝が痛くなったら、どうすればいいですか?

途中までは前ももに入っていたのに、途中から膝に入ってしまう。この場合も、膝に入った瞬間に腿裏の力が抜けた、ということです。

膝が痛くない範囲でやってください。膝が痛くないところが、その人の可動域です。膝が痛いという人は、もっと足を後ろに引いてみてください。

回数はどれくらいですか?

一日片足10回を1セットくらい。動作は速くやると負荷が抜けやすいので、ゆっくりやってください。

まとめ

この種目は、腿裏のトレーニングが苦手な人の入口の種目としてやることが多いです。

腿裏のトレーニングに必須な前傾の筋肉、つまり前ももの大腿直筋を鍛えられる。そして前ももを鍛えつつ、知らずに腿裏も鍛えられる。判断は前ももが辛いか、膝が辛いかです。

17,000セッションやってきた感覚ですが、腿裏が苦手な人でもこのランジスクワットを3ヶ月ぐらいやると、腿裏の感覚がわかってくる人が多いです。

「前ももを鍛えると張るから」と避けている方は、前ももの張りは揉んでも戻る|張らせているのはお尻の横を先に読んでください。前ももが張る理由は、前ももではない場所にあります。

スクワットで腿裏に効かない方は、スクワットでもも裏に効かない本当の理由も合わせてどうぞ。

動画で見る(実技つき)

ランジスクワットの実技、骨盤の前傾と後傾の図、引っ張り合いの数字の動きは動画で見られます。

身体は筋肉ではなく、物理現象として読み解く。これが「運動的IQ」です。身体の使い方を、どの動画から見ても学べる運動の教科書を、数年かけて作っています。

体験・お問い合わせはトレーニングジム PUTTERS(栃木県小山市)まで。

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この記事を書いた人

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松本大樹(運動的IQ)|栃木県小山市のパーソナルジムPUTTERS代表。元ジャニーズ事務所の専属トレーナー。芝浦工業大学・生体機能工学出身。運動と栄養を「仕組み」から解説しています。2026年、運動の教科書『運動的IQ』第1弾を出版。

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