誰にも話したことないんですが、私は縦に文字を読むことができないんです。
横書きなら読めるんですけど、縦に並んでると駄目で。だから高校入学まで、語学の勉強は捨てました。英語も国語もやらない。その代わり、高校入試は数学と理科と社会で受けたんです。3教科でほぼ満点を取れば300点。それで偏差値50の高校には入れる。そう計算して、そういう受験をしました。
作戦としては成功して、無事に高校に入りました。ただ当然、英語はゼロのままです。
だから高1から受験勉強を始めたとき、be動詞から分からなかった。それで、中1の教材まで戻ってやり直しました。戻ろうって決めたのは自分です。
で、あの頃、けっこう病んでたんですよ。
やればやるほどしんどかった。何かを知るたびに「なんで俺、こんなことも知らなかったんだろう」って思うんですよ。知らないことって、知って初めて「知らなかった」って分かるじゃないですか。だから勉強すればするほど、自分の知らなさが増えていく。終わりがない。当時は自分に呆れてたし、正直、自暴自棄だったと思います。
そんな中で、ひとつ面白いことに気づいたんです。
英語で一番苦戦してたの、英語じゃなかったんですよ。日本語でした。
たとえば exaggeration っていう単語。「誇張する」って意味なんですけど、そもそも私、「誇張」っていう日本語を知らなかったんです。英語を覚えて、そこから日本語を知った。順番が完全に逆ですよね。
でも、あれで初めて「あ、外側から知ることってあるんだ」と思ったんです。
勉強が楽しいって知ったのは、大学に入ってからでした。
大学の教授って、みんな頭が良くて、めちゃくちゃ教えるのが上手いんですよ。正直、人生で一番成績が伸びたのは大学生の頃です。高校までと何が違ったかって、頭が良くなったわけじゃない。教える人が変わっただけなんです。
しかも今思うと、上手いっていうより、教授が楽しそうなんですよね。数学の授業だったんですけど、自分の分野の話をしてるとき、本当に面白そうに喋る。あれが伝染してたんだと思います。だから私は、勉強が嫌いな人って指導者のせいだと思ってます。馬鹿にしてるわけじゃなくて、自分がそうだったので。
もちろん、「もっと早く知りたかった」って気持ちはあります。
これは運動もそうです。運動を始める前に知っておきたかったな、と思うことが山ほどある。順番が逆だったな、と。
でも最近は、逆でよかったんじゃないかと思ってます。
だって、興味がないと入ってこないんですよ。高校生の私に誰かが完璧な授業をしてくれてたとしても、たぶん受け取れてない。受け皿ができたときにしか入らない。そう考えると「もっと早く」って、そもそも成立しないんですよね。
だから、順番は逆でもいいと思ってます。遅くてもいいし、途中で戻ってもいい。
今しんどい人がいたら、たぶんそれ、興味が湧いてきた証拠です。知らなかったことに気づけるのって、実は近づいてるってことなので。
これは、栃木県小山市のパーソナルジム PUTTERS の松本の”独り言”です。動画はYouTubeに、体のこと・トレーニングのことはLINEからお気軽にどうぞ。

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