この間、ノーベル化学賞のニュースを見ました。
日本人の硤合憲三さんと、フランスのカガンさん。テーマは「光学異性体」です。
懐かしい、と思いました。
高校の頃、私がいちばん好きだったのが、この光学異性体なんです。
高校で習う代表は、乳酸です。
教科書には、「鏡に映した形とは、重ね合わせることができない」と書いてありました。
「は?」ってなったんですよね。
なんで?が、高校の教科書には書いてありません。
当時はネットもなかったので、大学生に聞きました。
返ってきたのは、「鏡に映した形とは、重ね合わせることができないんだよ」。
だから、「なんで?」って言っても、わからないんです。
結局、物理学に戻って、自分で鏡を見ました。
右と左に違うものを持って、鏡の前に立ちました。
高校の頃は、右手にホッチキスを持ってましたが、鏡に映った私は左手でホッチキスを持ってました。
「あぁ、鏡って虚像だから、別物だもんな」
そこで腑に落ちました。
私は、鏡って同じものを映してると思ってたんです。だから、わからなくなっていたんですよね。
理解するのに、1か月かかりました。
でも、自分で考えてわかったから、好きになったんだと思います。
ちなみに、光学異性体は、体の中では本当に別物として扱われます。
握手で考えるとわかりやすいです。
右手と右手なら、がっちり握れます。右手と左手だと、手を出しても握手になりません。
薬も同じです。
だから、片方が薬で、片方が毒、ということが起きます。
有名なのがサリドマイドです。片方は眠り薬、もう片方は赤ちゃんの手足の発達を妨げました。
ただ、ここにも「なんで?」の続きがあります。
サリドマイドは、体の中で右と左が数時間で入れ替わります。だから、「薬になる方だけ作れば安全」とは、言い切れないんです。
今回のノーベル賞は、その右と左を作り分ける研究でした。
1か月悩んだ高校生の私に、教えてあげたいなと思っています。
私は地頭が悪い方ですが、こういうの一発で理解できる人いるんですよね。

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